ハーバリウム 植物園で研究の中核となる施設は、植物学のあらゆる分野の基礎資料である標本を管理・保管する標本室(ハーバリウム)です。高知県立牧野植物園では、2000年にハーバリウムを設立し、現在約20万点の県内外の標本を収蔵しています。国内では「高知県植物誌編纂事業」により県内の標本を収集しているほか、国外では「ミャンマー植物誌計画」が進められており、毎年数多くの標本がコレクションに加え続けられています。特にミャンマーの標本資料はこのハーバリウムを特徴づけるものであり、日華植物区系などアジアの植物相解明の研究資料として重要なコレクションと言えます。
 植物標本は動物のような立体標本とは異なり、平面化した上で乾燥させたもの、つまり「さく葉標本」と呼ばれるものです。この台紙に貼られた植物標本は研究資料としての学術性、利便性、収納性の全ての点で優れた性質を備えています。さく葉標本は主として植物園で行われる植物分類学の研究には文献資料とともに不可欠な資料です。

現在の標本点数:約 210,000 点

ハーバリウムスタッフ
 ◆標本室長
  田中 伸幸
 ◆キューレーター 
  藤川 和美
 ◆標本整理
  久保 慶子(総括) 
  中澤 裕
  菅野 立子
  松田 史乃
  山本 愛
 ◆標本データ&ラベル作成
  小松 冴
  田辺 由紀


 ◆標本室代表メールアドレス herbarium@makino.or.jp

 標本室に関するお問い合せは、代表メールアドレス、または下記までご連絡ください。

利用案内
 ■開室時間
月曜日〜金曜日
9:00〜16:30
土曜・日曜・祝祭日 閉室
 
 ■利用規定
  1. 当標本室は学術研究目的の場合に限り、収蔵資料を閲覧できるものとする。
  2. 開室時間は平日(月〜金)の9:00〜16:30とし、土日、祝祭日は利用できない。但し、当方の都合により上記の時間帯であっても利用できないことがある。
  3. 利用者は事前に担当研究者にその旨連絡を取り、1週間前を目安とし予約を取らなければならない。
  4. 利用者は当日、守衛より入館許可証をもらい、必要事項を記入した上、入室すること。尚、長期利用者については標本室が来訪者カードを別途発行する。
  5. 標本庫内への生の植物、殺虫を行っていない標本の持ち込みは禁止する。
  6. 標本庫内への飲食物の持ち込み、および飲食は禁止する。
  7. 標本は電動コンパクター内に収納されている。A-1及びK-1の棚にある主電源を入れた後、該当する棚の電源(緑)を入れるとコンパクターが開く。コンパクターの開閉は十分注意して行うこと。
  8. 各コンパクター間の通路入口にはセンサーがあり、入口付近に立ち止まったり、センサーを物で遮ったりすると警報音が鳴るので注意すること。
  9. 棚の高い位置にある標本は、取り出す際に必ず脚立を使用すること。また、使用後の脚立やワゴンはコンパクター内の通路から出し、通路内に放置しないこと。
  10. 専門の研究者はなるべく標本の同定を行い、当標本室の定名箋に記入して台紙に糊で貼付する。台紙に直接記入したり、ラベルに書き込んだり、既存のラベルを変更したりしないこと。
  11. 利用者は図書室で図書の閲覧ができる。また、司書から文献の複写サービスを受けることができる。但し、複写できないものもある。
  12. 当標本室の資料をもとに発表する論文の謝辞にはその旨を記し、別刷2部を標本室に寄贈すること。当標本室の国際略号はMBKである。

ハーバリウムワーク
■標本・ラベル貼付
  標本は台紙にラミントンテープと標本貼付器を使用して貼られます。果実や花などが落下したときはポケットに納めます。ラベルはアラビアゴムを用いて貼付します。


凍結殺虫
  虫害を防ぐため、-30度で3〜4日間凍結します。


ファイリング
  貼付された標本は分類群によって種分けされ、採集地域別にファイルされ、ハーバリウムの所定のキャビネットに収蔵されます。
カバーは10色に分けています。


キューレーション
  最新の研究結果を受けて、新しいフロラやモノグラフに従って学名の更新などを行い、より理想に近いシステムにて収蔵できるようにします。この作業には世界中の分類学の文献が必要です。
また、タイプ標本の整理と管理・保存は最も重要な任務の一つです。