更新情報2024年05月17日

見ごろの植物を更新しました

クサナギオゴケ(ヤマワキオゴケ)

クサナギオゴケ(ヤマワキオゴケ)

ヨコグラノキ

ヨコグラノキ

ヒメアジサイ

ヒメアジサイ

ヤクシマアジサイ

ヤクシマアジサイ

ガンゼキラン

ガンゼキラン

バラ属の園芸品種'アンジェラ'

バラ属の園芸品種'アンジェラ'

クサナギオゴケ(ヤマワキオゴケ)
ヨコグラノキ
ヒメアジサイ
ヤクシマアジサイ
ガンゼキラン
バラ属の園芸品種'アンジェラ'

土佐の植物生態園ではクサナギオゴケ(ヤマワキオゴケ)が星型の暗褐紫色の花を咲かせています。本種は本州(関東・東海・近畿)と四国に分布し、茎の先がつる状に伸びてほかの植物に絡んで育ちます。近年の研究ではクサナギオゴケに統一する見解が主流になっていますが、以前は四国産(高知県と徳島県)の本種を特にヤマワキオゴケと呼んで区別していました。「ヤマワキ」は昭和33年に本種を高知県香我美町で発見した当園の第五代園長、山脇哲臣氏に因みます。

展示館の中庭では、ヨコグラノキやヒメアジサイが見ごろを迎えました。

ヨコグラノキは東北地方の中部以南、四国、九州および朝鮮半島南部の山地でまれに見られる落葉小高木で、牧野博士が高知県越知町の横倉山で発見・命名しました。博士は当初、本種をこの山の特産と考えたのでヨコグラノキと名付けましたが先述のとおり方々で産地が見つかっています。横倉山の横倉宮そばには、博士が当時標本として枝葉を採集した個体が今も残存しており、往時の情景を思い起こさせます。

ヒメアジサイは牧野博士が1928(昭和3)年に信越地方の民家に植栽されているのを発見し、優美な花姿からヒメアジサイと名付け、『植物研究雑誌』にて新変種として発表しました。博士は本種を東京都練馬の自宅(現在の練馬区立牧野記念庭園)に植栽し、花を楽しまれていたようです。当園のヒメアジサイは半世紀以上前に牧野記念庭園より分譲されたものになります。

北園の芝生広場から階段を降りたところや、南園のお馬路を下った先ではヤクシマアジサイが白い装飾花を咲かせています。本種は屋久島に固有で、渓流沿いの疎林で多く見られます。中国中南部や台湾に見られるカラコンテリギ(広義)に含める見解もあります。

日中は暑い日が続いています。水分補給を忘れずに散策をお楽しみください。

見ごろの植物

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