見ごろの植物を更新しました
本館と展示館を結ぶ回廊や、展示館中庭、南園など園内各所では、タキユリが見ごろとなりました。四国および九州に分布するカノコユリの変種で、花被片は強く反り返り、薄い赤色のぼかしと濃紅色の斑点がある美しい姿をしています。山地の崖に生え、カノコユリよりも茎が細くて垂れ下がります。タキとは四国の方言で崖のことで、和名はその生育環境にちなみます。
園内のセッコクはとうに花は終わり、果実が膨らんできましたが、この、うだるような暑さのタイミングで近縁のキバナノセッコクが見ごろとなりました。国内では伊豆諸島、四国、九州および琉球に分布し、園内では展示館中庭のエドヒガンや、連絡道のクスノキ、南園のアキニレ、イロハモミジなどの幹に着生させています。キバナというより緑がかった花は目立ちにくいため注意深く見上げてください。牧野博士は1891年『日本植物志図篇』第1巻第8集において、精密なキバナノセッコクの植物図と記載文を添えて土佐の名を冠したDendrobium tosaenseの学名を発表しました。
温室では今年もザーバオバブが咲き始めました。サン・テグジュペリ著「星の王子さま」で有名なバオバブの仲間は、本種を含めてマダガスカルに7種が自生します。夜に咲く一日花で、ここ数年は計100輪ほどの花が約一か月にわたり開花しており、今年もしばらく楽しめそうです。8メートルほどの高いところで咲くので、双眼鏡も用意しています。ぜひこの機会に希少な花をご覧ください。
大変暑い日が続いています。ご来園の際は飲み物を必ず携行し、日傘やできるだけ木陰を歩くなど熱中症対策を行ってください。
見ごろの植物
「園内では〇月ごろ、どんな花が見られるの?」
過去の「見ごろの植物」を1年分アップしました。ご来園の参考に、ぜひご活用ください。
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見ごろのカレンダー