見ごろの植物を更新しました
9月に入っても暑い日が続いていますが、植物は季節の移ろいを感じているようで、園内各所では秋の花が咲き始めています。
展示館の中庭や、寒蘭センター内ではダイサギソウ(ラン科)が白色の美しい花を咲かせています。本種は千葉県より西の、日当たりが良い草原に生えますが、土地の開発や園芸目的の乱獲により各地で絶滅が危ぶまれており、環境省レッドリスト(2020)では絶滅危惧IB類(EN)に、高知県レッドデータブック (2022)では絶滅危惧IA類(CR)と状況は極めて深刻です。大変希少な花をぜひこの機会にご覧ください。
さくら・つつじ園では、コヒガンザクラ‘十月桜’(バラ科)が花を咲かせています。桜の花というと一般的に春のイメージが強いですが、本種は名前のとおり10月ごろから咲き始め、春に開花のピークを迎えます。今の時期は一部の枝で花が咲き、木全体でみるとどうしてもボリュームに欠けます。写真を撮る際は花がついている枝をアップにして撮影するとよいでしょう。
南園ではワレモコウ(バラ科)が見ごろとなっています。日本各地の山野で見られ、切り花にして楽しまれる方もいらっしゃると思います。暗紅紫色の、松ぼっくりのような部分は多数の小さな花の集まり(花序)です。虫メガネやルーペを持ち込んで観察してみてください。一つの花序の中でも、雄しべや雌しべが伸びた開花最盛期のものや、咲き終わったもの、つぼみなど色々な状態の花がご覧になれます。
南園では9/14(土)と15(日)の二日間、夜間開園イベントである『五台山観月会』を開催します。名月とともに秋の草花を愛でてみませんか。
五台山観月会
日時:9月14日(土)・15日(日)
17:00-21:00(最終入園20:30)
会場:南園・五台山 竹林寺
16:30以降は中門よりご入園ください。
雨天決行・荒天中止
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展示館の企画展示室では11/24(日)まで『幻の画家 山田壽雄の植物図』を開催中です。牧野博士が最も信頼を寄せた画家と知られる彼の珠玉の植物図など約100点を一挙公開します。
幻の画家 山田壽雄の植物図
日時:8月10日(土)~11月24日(日)
9:00-17:00(最終入園16:30)
会場:牧野富太郎記念館展示館
企画展示室・植物画ギャラリー
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見ごろの植物
「園内では〇月ごろ、どんな花が見られるの?」
過去の「見ごろの植物」を1年分アップしました。ご来園の参考に、ぜひご活用ください。
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見ごろのカレンダー