植物研究交流センター
高知県立牧野植物園では、植物分類学とともに、資源植物の研究の大切さに目を向けていた牧野博士の想いを継承し、医薬品や機能性食品、化粧品などへの応用を視野に入れた植物資源の探索研究を行ってきました。
この「植物研究交流センター」では、植物資源に関わるさまざまな研究分野や企業が連携、協力することで、さらに研究を加速させ、社会に還元していくことを目指しています。
研究員が実験する姿をガラス越しに見学できる実験室や、子どもたちが植物の面白さを学ぶことができるキッズラボなどを通して、植物研究を身近に感じていただき、憩いの場のみならず植物の研究・保全・教育を担う総合型植物園の一端をご覧いただければと思います。
植物研究交流センターのご案内
キッズラボ(1階)
顕微鏡を使った観察や専門的な内容を含んだ植物園ならではの学習プログラムを通して、子どもたちの植物に対する好奇心を育む実験室です。最大24名が同時に実験を行うことができます。
【開催予定のキッズラボ・植物教室はこちら】
生薬標本庫(1階)
主な漢方薬原料となる約200種類の生薬標本と、医薬品や機能性食品などの素材となる可能性を秘めた植物試料を保管しています。植物の根・茎・葉・果実などの利用部位ごとに分けて、一定の温度と湿度の下で管理しています。
化学実験室(1階)
医薬品・化粧品・機能性食品などの原料になる植物を探すため、植物エキスのコレクション(エキスライブラリー)をつくっています。日本国内や海外で採取した植物を抽出し、どの部位にどれくらいの有用成分が含まれているかを調べます。
生物学実験室(1階)
植物の遺伝子を調べたり、顕微鏡を使った観察をする実験室です。植物の同定を行うほか、分布の広がり方や、進化や系統関係などを明らかにします。希少な植物を増やす栽培試験もしています。
栽培実験室(2階/非公開)
絶滅危惧種や創薬原料の候補となる植物などの栽培試験を行う実験室です。人工気象器を使い、光の量や温度、湿度をコントロールして発芽や属職の条件を探ります。また、無菌培養によって栽培や増殖の難しい植物を増やす試験をしています。
ジョイントラボ(2階/非公開)
当園と共同研究を行っている企業や大学が利用する研究室です。ドラフトチャンバーを備えた実験室で、研究内容に応じたさまざまな実験を行うことが可能です。園内の研究員と同じフロアで活動することで、効率的に研究を進めることができます。
レストラン C.L.GARDEN(3階)
子どもの頃に憧れた木の上の小屋のようなレストラン。シェフ自慢、ココット(鋳物ホーロー鍋)のハンバーグランチやふもとの市場で仕入れたお魚ランチなど旬の野菜をふんだんに使った地産地消の洋食メニューをご提供します。
牧野ミュージアムショップ サクラ(3階)
「牧野富太郎博士をさまざまな角度から研究するラボ」をコンセプトに、ルーペやハサミなどの博士の七つ道具をテーマにした商品や植物図といった、博士の業績を顕彰する商品や、牧野植物園オリジナル商品などを取り扱うショップです。