企画展
「牧野富太郎物語〜ある植物分類学者の生涯」
「牧野富太郎物語〜ある植物分類学者の生涯」
『植学用語小字彙』 1881（明治14）年
西洋の植物学用語事典を富太郎が写したもの
富太郎が高知県越知町横倉山で発見したときに描いた
コオロギランの図と記載文
富太郎と壽衛
東大泉の自邸で富太郎の86歳の誕生日に息子、娘、孫らとともに
1948（昭和23）年4月24日
東大泉の自宅書斎“繇條書屋”にて 1951（昭和26）年 89歳
- 開催期間
- 2023年11月3日(金祝) ～ 2024年5月12日(日)
- 場所
- 展示館 企画展示室・植物画ギャラリー
- 内容
-
好評のうちに幕を閉じたNHKの連続テレビ小説「らんまん」。そこでは「槙野万太郎」や妻「寿恵子」をはじめ、さまざまな魅力的な登場人物が、珠玉のストーリーを紡ぎ出しました。その主人公のモデルとなった牧野富太郎をはじめ、彼を支えた家族や交流した仲間や支援者たちに、これまでにない関心が寄せられています。
本展では、富太郎が何を成し遂げて、どう生きたか、史実にもとづいた富太郎の業績と植物一筋の人生を、ドラマに登場した植物や植物図、数多くの逸話や牧野文庫に収められた貴重な資料を通して、改めて浮き彫りにします。
第1会場 牧野富太郎の一代記
牧野富太郎の生涯を概観します。土佐に生まれ、大志を胸に上京した富太郎。「日本に生育する植物をすべて明らかにする」ことを目標に掲げ、全国を踏査して押し葉標本を収集し、未知な植物に名を与え、ついには集大成となる『牧野日本植物図鑑』を刊行しました。日記をはじめ研究ノート、書簡等の豊富な資料を展開して、「らんまん」のエピソードを散りばめながら紹介します。東京大学で発見された富太郎が台湾調査で採集した標本は、全国初公開となります。
第2会場 植物へ注ぐ富太郎のまなざし
植物図の名手として知られる富太郎が描いた精緻な植物図を一堂に展覧。「らんまん」のタイトルバックに使用された植物図や週タイトルとなった植物の図、処女作『日本植物志図篇』や渾身の作『大日本植物志』に描かれた植物図は圧巻です。富太郎の植物図の特徴は、植物の種の典型を描いていること、全形図、花弁や葉、毛の状態、雄しべや雌しべなどの部分図や拡大図、内部構造までを描き、ひとつの画面にバランスよく配置させて全体像を示すことにあります。科学的であり、かつ芸術性を兼ね備えた植物図をじっくりとご観賞いただけます。
「らんまん」の一場面を再現、ドラマに登場した小道具たちも！
「らんまん」の一場面を再現したコーナーが登場。「絶景かな〜、絶景かな〜」とヤマザクラの植物図を見上げた「寿恵子」と「万太郎」。十徳長屋に入って寝転び、植物図を見上げることができます。また、「らんまん」に登場した当園が制作した押し葉標本や使用された胴乱や野冊などの小道具を展示します。
※牧野富太郎の日記や書簡、研究ノートなどの資料と植物図は、資料へのダメージを避けるため、企画展会期の途中で、実物と複製を入れ替えて展示します。
＜サイドイベント＞
①マキノ・トークシーン「牧野博士の話をしよう。」※終了しました
各登壇者が牧野博士に巡り会った経緯や自身の活動に受けた影響など、「牧野愛」あふれるトークをお届けします。
【日時】2023年11月11日(土) 14:00〜16:00（13:30開場）
【登壇者】いとうせいこう氏（作家・クリエーター）
松川博敬氏（連続テレビ小説「らんまん」(NHK) 制作統括）
里見和彦氏（里見デザイン室 / 元 牧野植物園 展示デザイナー）
藤川和美（牧野植物園 研究員）
【会場】展示館 階段広場
【定員】100名
【オンライン開催について】申込、視聴方法はこちら
② マキノ・ボタニカルクラブ「牧野博士とタンポポ」※終了しました
今年も牧野植物園が参加する「タンポポ調査」にあわせ、牧野博士とタンポポについてのエピソードや、タンポポの種類や花のつくりについて解説します。
【日時】2024年2月17日（土）13:30〜15:00
【講師】藤川和美（牧野植物園 研究員）
【会場】本館 アトリエ実習室
【定員】20名
【参加方法】2024年1月10日(水)からホームページにて受付開始。参加無料（別途入園料必要）。
③ ギャラリートーク 担当職員による展示解説 ※終了しました
2023年11月5日(日) 、2024年3月17日(日) 、2024年4月21日(日)
各日11:00～、14:00～（20分程度）
【定員】10名程度
【参加方法】直接会場にお越しください。参加無料（別途入園料必要）。
- 主催
- 高知県立牧野植物園
- 企画・運営
- 公益財団法人高知県牧野記念財団
- 協力
- 株式会社北隆館・高知市立自由民権記念館・佐川町・里見デザイン室・練馬区立牧野記念庭園・東京大学大学院理学系研究科附属植物園（小石川植物園）・東京大学総合研究博物館・東京都立大学牧野標本館